へブル人への手紙12:28-29, 28節のノート1
「こういうわけで、わたしたちは揺り動かされない王国を受けているのですから、恵みを持とうではありませんか。この恵みによって、わたしたちが敬虔と畏れをもって、神に喜ばれる奉仕をするためです。なぜなら、わたしたちの神は、焼き尽くす火でもあるからです」。
新約聖書がわたしたちに宣べ伝えた福音は、王国の福音です(マタイ三・一―二、四・十七、二三、十・七、二四・十四)。わたしたちは王国へと再生され(ヨハネ三・五)、王国へと移されました(コロサイ一・十三)。今やわたしたちは王国にいます(啓一・九)。そして王国は今日、正常な召会生活です(ローマ十四・十七)。しかしながら、わたしたちが今いる所、また今日、召会にあるものは、その実際における王国であり、将来、キリストの再臨と共に来るものが、その出現における王国となります。
神の救いは永遠です。わたしたちがひとたびそれを得たなら、決して失うことはありません(ヨハネ十・二八―二九)。王国の褒賞を失う可能性はありますが、それでもなお救われるでしょう(Ⅰコリント三・八、十四―十五)。ヘブル人への手紙の警告は、永遠の救いを失うことを言っているのではなく、王国の褒賞を失うことを言っています。ヘブル人信者たちは王国を受けましたが、もし彼らが神の恵みから、神の新契約の道から後退してしまったなら、王国の出現における褒賞を失う危険性がありました。
<抜粋>パンと魚