マタイ16:13, 16-17, 13節のノート, 16節のノート1
「さて、イエスはピリポ・カイザリヤの地方に来た時、弟子たちに尋ねて言われた、『人々は、人の子をだれであると言っているか?』……シモン・ペテロが答えて言った、『あなたはキリスト、生ける神の子です』。すると、イエスは答えて言われた、『バルヨナ・シモン、あなたは幸いである。あなたにこのことを啓示したのは血肉ではなく、天におられるわたしの父である』」。
ピリポ・カイザリヤは、聖地の北部、国境付近で、主が変貌されたヘルモン山のふもとにありました(マタイ十七・一―二)。そこは、聖なる都と聖なる宮から遠く離れていました。聖なる都と聖なる宮では、古いユダヤ宗教の雰囲気がすべての人の思いを満たし、新しい王であるキリストのために、少しの余地も残していませんでした。主がことさら弟子たちを、そのような透明な雰囲気のある地に連れて行かれたのです。それは、彼らの思想が聖なる都と聖なる宮のある宗教的環境の影響から解放されるためであり、彼が天の王国の命脈であるキリストと召会について、新しいものを彼らに啓示されるためでした。
「キリスト」は、神が預言者たちを通して旧約で予言された方、神の聖徒たちが各時代を通して待っていた方(ヨハネ一・四一、四五、ルカ二・二五―二六、三・十五)、神のみこころを行なうために来られた方(ヘブル十・五―七)のことを言っています。
<抜粋>パンと魚